冷血 高村薫 レビュー ネタバレ注意
こんにちは。
高村薫の本、「冷血」を読み終えましたので、レビューしたいと思います。
高村薫の簡単な紹介
日本を代表する女性小説家です。直木賞受賞など色々な賞を受賞しています。
代表作に、マーカスの山、レディ・ジョーカーがあります。主にミステリー小説を書いていますが、最近は、哲学的な本も書いています。
高村薫の作品は、東野圭吾や宮部みゆきの作家と比べると、内容が難しいので、注意しましょう。
事件前
主に前編ですが、犯人と被害者の事件前の生活が描かれています。
犯人は、井上克美と戸田吉生の二人で、彼らの心理が主に描かれます。二人は闇サイトで出会いました。しかし、読んでも犯行動機が良く分りません。あえて言うのなら頭のおかしい奴(笑)。戸田吉生はまだ、ちょっとまともですが。
被害者は、歯科一家四人家族です。夫婦、子供二人(姉、弟)です。13歳姉(高梨あゆみ)目線で事件前の何気ない日常が描かれます。あまり内容がないですが、日常を描いているため、被害者に感情移入してしまいます。ある意味、かなりグロいと思います。こう言った書き方もあるんだと思いました。
主人公各の合田雄一郎は前編にあまり出てこない...
事件後
事件後は、あっさり犯人(井上克美と戸田吉生)が捕まります。ミステリー、エンターテイメント小説じゃないので、犯人が捕まるまでに特にドラマ性はありません(笑)。警察が通常の捜査で犯人を捕まえています。
犯人を捕まえた後、井上克美と戸田吉生を、合田雄一郎が中心に取り調べをします。
しかし、犯人は頭のおかしい奴らのため、動機がはっきりしません。「なんか知らんけど四人殺してしまった」みたいな感じです。この動機の取り調べが、後編のほとんどを占めていますが、結果、結論が出ないという前代未聞の内容です(笑)。
だが、井上克美と戸田吉生は合田を気に入り、手紙を出したりしています。
戸田吉生は途中で病死してしまいますが、井上克美と合田雄一郎は死刑執行まで、手紙のやりとりを続けています。何故、合田雄一郎は手紙のやりとりを続けているか、自分でも分からないようです。犯人に少し興味を持ったのかな?
最後、合田は事件から3年後、高梨あゆみの同級生をみかけ、子供の成長に驚くとともに、高梨あゆみに同情します。それから少し後、井上克美の死刑が執行されます。
感想
個人的には、面白かったです。しかし、内容は万人受けするものではなく地味のため、購入する方は、あらすじを読んで、自分にあうか確認しましょう。
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